新型コロナウイルスとは?最新情報と肺炎感染予防対策を解説!

中国の湖北省武漢市を中心に感染が拡大している新型コロナウイルス。「インフルエンザのような感染症であることはわかるけど、詳しくはよくわからない。」という方も多いかと思います。本記事では新型肺炎コロナウイルスとは何か、31日現在の最新情報と肺炎感染予防対策を解説していきます!!
新型コロナウイルスとは?
肺炎を引き起こす新型コロナウイルスとは、いったいどんなウイルスなのでしょうか。31日時点で判明している特徴をまとめていきます。
発熱等を引き起こすウイルス
新型コロナウイルスとは、発熱や上気道症状を引き起こすウイルスです。そもそもコロナウイルスとは、ウイルス粒子の外殻膜である「エンベロープ」に、コロナ(太陽の周りに見える自由電子の散乱光)のような形状があるのが特徴のウイルスです。人に感染するコロナウイルスは6種類で、中東呼吸器症候群(MERS)や重症急性呼吸器症候群(SARS)等の重症の肺炎を引き起こすウイルスも含まれています。今回新たに発見されたのが、同種の新型というわけです。
予防接種はない
現時点では、新型コロナウイルスの予防接種は開発されていません。後述する予防対策を行うことが重要です。
感染源は野生動物
新型コロナウイルスの感染源は武漢市内の華南海鮮卸売市場新型で販売されていた野生動物であるといわれています。根拠は次の通りです。
- 新型コロナウイルスは動物に由来するものであると考えられる(中国疾病予防コントロールセンター)
- 華南海鮮卸売市場で肺炎の初期症例が発生した
- 華南海鮮卸売市場では野生動物を販売している店舗もあった
人に感染するコロナウイルスのSARSやMERSも動物が由来だといわれています。新型についても同様のようです。
人から人へも感染する
直近1か月間海外に渡航していなかったバスツアーの女性ガイドが、新型コロナウイルス発生源である中国・武漢からきた観光客のツアーガイド後に、新型肺炎に感染しました。このことから、「動物から人へ」だけでなく「人から人へ」も感染することがわかります。
厚生労働省は「人から人への感染の程度は明らかではない。過剰に心配する必要はなく、風邪やインフルエンザと同様に対策することが重要。」という見解を述べています。
人から人へ感染すると言っても、心配しすぎる必要はないみたいですね。後で紹介する対策を実践すれば、感染を防ぐことができます。
感染経路は飛沫感染と接触感染
現段階では調査中ですが、飛沫感染と接触感染が感染経路として考えられています。
飛沫感染
感染者のくしゃみやせきをした際に飛んだウイルスを口や鼻から吸い込んで感染すること
接触感染
①感染者がくしゃみやせきを直接手で押さえる
②その手でものに触れる(例:電車のつり革やエスカレーターの手すり)
③それを触って感染する
潜伏期間は最大で14日
現在ハッキリとした数字は出ていませんが、SARSやMERSの例から最大で14日間と推測されています。
症状は発熱、せき等
新型コロナウイルスに感染後の症状は、発熱、せき、呼吸困難、鼻水、くしゃみ、下痢等です。発症から1週間たったあたりから症状が悪化する傾向にあります。
死ぬこともあるが確率は数パーセント
新型肺炎に感染すると最悪の場合死に至るケースもあります。しかし、死亡する確率は極めて低いです。詳細は次の章の最新情報をご覧ください。
新型肺炎についての31日現在の最新情報
31日現時点での最新情報を国外と国内に分けて紹介します。また、WHO(世界保健機関)が緊急事態宣言を発表しているので、そちらについても紹介していきます。
国外の最新情報
まずは国外の感染者や死亡者についての情報をまとめていきます。以下、厚生労働省のホームページからの引用です。
・中国:感染者7,711名、死亡者170名。
出典:厚生労働省 中華人民共和国湖北省武漢市における新型コロナウイルス関連肺炎について(令和2年1月30日版)
・タイ:感染者14名、死亡者0名。
・韓国:感染者4名、死亡者0名。
・台湾:感染者8名、死亡者0名。
・米国:感染者5名、死亡者0名。
・ベトナム:感染者2名、死亡者0名。
・シンガポール:感染者10名、死亡者0名。
・フランス:感染者5名、死亡者0名。
・オーストラリア:感染者7名、死亡者0名。
・マレーシア:感染者7名、死亡者0名。
・ネパール:感染者1名、死亡者0名。
・カナダ:感染者3名、死亡者0名。
・カンボジア:感染者1名、死亡者0名。
・スリランカ:感染者1名、死亡者0名。
・ドイツ:感染者4名、死亡者0名。
・アラブ首長国連邦:感染者4名、死亡者0名。
・フィンランド:感染者1名、死亡者0名。
様々な国での感染が見受けられますが、死亡者が出ているのは中国だけです。感染者のうちの死亡率は、中国だけで考えると2.2%であることがわかります。当然、全体で計算するともっと低くなります。死亡率は非常に低いウイルスであることがわかります。
国内の最新情報
感染が確認されている患者は9名で、その他2名の無症状病原体保有者が確認されています。その患者からのさらなる感染は、現時点では確認されていません。死亡者もいません。最初に発覚した神奈川県の30代男性は全快で、既に退院しています。その他の方も症状は軽快している方がほとんどで、全員病院に入院している状況です。
WHOの緊急事態宣言
31日、WHO(世界保健機関)は新型コロナウイルスの発生状況について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC: Public Health Emergency of International Concern)」には該当すると発表しました。これはつまり、 疾病の国際的拡大により、他国に公衆の保健上の危険をもたらすと認められる事態であり、かつ、緊急に国際的対策の調整が必要な事態であることを示しています。昨年7月のコンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の発生状況や2016年2月のジカ熱の国際的拡大等がPHEICに該当しています。それと同等の緊急事態であるということです。
肺炎感染予防対策
新型コロナウイルスに感染しない・拡大させないための予防対策は次の通りです。
- せき・くしゃみをする際はマスク・ティッシュ・ハンカチ・服の袖を使って口や鼻を抑える
- 手洗い・うがいを入念にする
- 人込みを避ける
- 電車のつり革など、不特定多数の人が触るものには触れない
- 野生動物や死骸に触れない
- 消毒用アルコールで手や指を消毒する
まとめ
新型コロナウイルスの発生状況はWHOが緊急事態宣言を出すほど緊急度の高いものではありますが、対策としてマスク着用や手洗いうがい等の予防対策をしっかりすれば感染は防げます。心配しすぎず、かといって油断もせず、外出する際や帰宅時は注意を払って対策を行いましょう!